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日本電子工業振興協会(現:電子情報技術産業協会)によるオフィスコンピュータの定義



日本のコンピュータの発展を図るため、1974年に「特定電子工業及び特定電子工業振興臨時措置法」が制定され、その流れでコンピュータの再定義が必要となり、翌年の1975年に日本のコンピュータメーカーの組織である日本電子工業振興協会(略称は電子協:現在は電子情報技術産業協会(JEITA)と改称)オフィスコンピュータの定義を発表しました。

この時にコンピュータを汎用コンピュータ、オフィスコンピュータ、ミニコンピュータ、ワークステーション、パーソナルコンピュータ、その他のコンピュータという6つのジャンルに分けて定義しています。

1975年のオフィスコンピュータの定義は以下のようになっています。


1975年:電子協によるオフコンの定義
  1. 事務処理を主業務とする小型あるいは超小型電子計算機である。

  2. オペレータが直接操作することができ、伝票発行から元帳処理、作表などのあと処理までできる。

  3. 基本構成として、入出力機器、ファイル装置を有し、必要に応じて、オンラインもしくはインライン処理を行うことができる。

  4. コンピュータ要員不在でも利用でき、また、必要に応じて容易に業務処理プログラムの作成ができるように事務処理用言語を装備している。

  5. 運用条件として、通常の事務室で一般の事務機と同様に利用でき、必ずしも専門のオペレータを置く必要はない。また、デザインやスペース(占有面積)についても、利用環境を十分に配慮している。

  6. 価格条件としては「標準構成で1000万円未満」とする。

この定義はオフコンの進化と共に何度も改定が行われ、20年後の1995年のオフィスコンピュータには下のような定義となっています。


1995年:電子協によるオフコンの定義
  1. この定義は、汎用コンピュータ、ミニコンピュータ、パーソナルコンピュータおよびワードプロセッサと通常呼ばれるものは除くこととする。

  2. 帳票類・経営管理資料の作成等の事務処理を主用途とした小型あるいは超小型コンピュータである。

    1. オペレータの直接操作により、伝票発行から管理資料作成などの後処理までできるコンピュータである。

    2. 科学技術計算・計測制御等は可能であっても主用途として位置づけられていないコンピュータである。

  3. 基本構成要素として、制御装置、演算装置、入力装置、出力装置、ファイル装置(補助記憶装置)を有し、必要に応じてオンラインもしくは、インライン処理を行うことができる。

  4. 運用に当たっては、通常の事務室で一般の在務機と同様に利用でき、つぎのような諸条件を満たしているコンピュータである。

    電源条件商用電源を使用し、かつ大がかりな電源設備工事が必要。
    設置条件大がかりな空調設備工事等が不要で、デザインやスペースについても利用環境が十分に配慮されている。
    運用条件コンピュータの基本技術に関する深い専門知識や専任オペレータを必ずしも必要とせずコンピュータとしての基本機能が使用できる。

  5. コンピュータの有効な活用をはかるうえで必要とされるつぎのような基本的なサービス体制が整備されている。

    システム設計導入時の業務設計等
    ソフトウェア作成業務プログラム作成、パッケージソフトの提供等
    ハードウェア保守設置場所での迅速な保守および予防保全等

オフィスコンピュータの定義の変遷はこちらで解説するとして、ここでは省きます。
いろいろ難しく書かれていますが、結局のところ、パソコンより上、汎用コンピュータより下の中間のクラスの事務処理専用のコンピュータで、日本のような狭い事務所でも置けるようなもので普通のコンセントに挿せば使えるが、それなりに電力は食う、コンピュータに関する専門知識をあまり知らなくてもある程度は使える、そしてコンピュータ導入や保守にメーカー、ディーラー等のサポートがあるようなコンピュータ、というようなものだと言うことになるのだと思います。

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さて、1975年と1995年のオフィスコンピュータの定義を紹介しましたが、それでは今の電子情報技術産業協会による定義はどうなっているのか、という人もいるでしょう。

結論から先に言うと、今はオフィスコンピュータの定義はありません。

実は、1996年に当時の電子協によりコンピュータの再々度の大幅な分類・定義の見直しが行われ、オフィスコンピュータというジャンルがなくなってしまったのです。

その代わりにオフィスコンピュータ、ミニコンピュータというジャンルを統合して「ミッドレンジコンピュータ」を定義しています。参考として下にミッドレンジコンピュータの定義の抜粋を記載します。


電子協の1996年のミッドレンジコンピュータの定義の抜粋

  • ミッドレンジコンピュータとはメインフレームとワークステーション・パーソナルコンピュータの間に位置するコンピュータ全てを指す。

  • 主としてマルチユーザ・マルチタスク環境下で利用されるコンピュータであり、ネットワークをベースにしたクライアント/サーバシステムのサーバ機として使用されることを前提としたコンピュータを指す。

  • これらを使用するOSによって、UNIX系サーバ、NOSサーバ、独自OSサーバに分類する。ただし、パーソナルコンピュータサーバは除く。(2004年からはパソコンサーバも含むようになりました。)

    〜〜以後省略〜〜

    ※ミッドレンジコンピュータの定義も毎年のように変更されています。



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さて、1996年を持ってオフィスコンピュータ(オフコン)という名称は正式には消滅した訳ですが、この1996年前後はオフコンにとっていろいろな出来事があり、重要なターニングポイントになっています。

その1つとして、1996年頃からあの2000年問題が話題になりはじめています。
今更言うまでもないことですが2000年問題とは、(主にそれまでソフトウェアでは年を2桁で表現していたことから)古いコンピュータが2000年を越えると動かなくなるということでコンピュータ界だけでなく世間に広く影響を与えた問題です。

ちょうど1996年にオフコンの定義がなくなったことに注目して、

「オフィスコンピュータ(オフコン)」 イコール(=) 「1995年以前のコンピュータ」 イコール(=) 「古いコンピュータの総称」

というレッテルが貼られ、当時各メーカーが一番売り込みたかったオープンサーバとの比較対象として位置付けられました。

こうして1990年代後半に「オフコン vs オープンサーバ」として、さかんに宣伝されました。この場合のオフコンとは「1995年以前の事務向けのコンピュータ」程度の意味しか持ちません。

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つまり1996年以降はオフィスコンピュータ(オフコン)は存在しないはずなのですが、NEC、富士通、三菱電機を始めとして各社自分の会社のコンピュータのうち、ある一連のシリーズのもの(NECの基幹業務サーバ、富士通のインターネットビジネスサーバ、三菱電機のソリューションサーバなど)をオフィスコンピュータあるいはオフコンと言っているようです。

特に上で説明したように2000年問題前後にオフィスコンピュータには「古いコンピュータ」なるレッテルが貼られており、販売上いろいろと不利な面があるのではないかと思われるにもかかわらずです。
(実は1996年以降の「オフィスコンピュータ」は、「(1995年以前の)オフコン vs オープンサーバ」という対決構図からはずれている訳ですが、一般の人々はそんなことは気にしないでしょう。)

このことを次に考えてみましょう。





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