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フロッピーディスクについて

使用できる媒体の種類

Windowsなどが動くパソコンにつけることのできるフロッピーディスク装置は最大2台までです。(大昔のパソコン:PC-9801シリーズは4台までOKでしたが。)
NECのオフコンには、最大4台のフロッピーディスク装置をつけることができます。
パソコンではフロッピーディスク装置を指定する時にA:(Aドライブ)、B:(Bドライブ)と指定します。NECのオフコンの場合は、FDU000、FDU001、FDU002、FDU003というようにシンボリックデバイス名で指定します。

NECのオフコンで使用できるフロッピーディスクの媒体は、以下の通りです。

(1) 8インチFD
(2) 5インチFD
(3) 3.5インチFD

フロッピーディスクいろいろ

5インチFDと3.5インチFDはFDIID(両面倍密度フロッピーディスク)形式しかありませんが、8インチFDは、FDI(片面フロッピーディスク)、FDII(両面フロッピーディスク)、FDIIDの3種類の形式を使用することができます。従って、NECのオフコンは全部で5種類のフロッピーディスクを使用できます。
システム100VSシリーズの頃までは、8インチFDが本体に標準で搭載されていました。システム3100以降は、3.5インチFDが標準搭載となりました。
5インチFD用のフロッピーディスク装置は、オプションとして搭載可能で、過去現在を通して標準搭載だったことはありませんでした。このため5インチFDはNECのオフコンの世界ではマイナーなフロッピーディスクです。

使用できるフロッピーディスク装置

下で説明している”使用できるフォーマット形式”とも関係してくるのですが、NECのオフコンのフロッピーディスクに読み書きするには、1.2MB/640KBのフロッピーディスクを読み書きできる装置が必要です。最近のパソコンに搭載されているフロッピーディスク装置は1.44MB/720KBのフロッピーディスクしか読み書きできないものが多く、これらのパソコンでは、たとえ市販のデータ変換ソフトを使っても、Windows側からは正常にデータを読んだり書いたりすることができない場合が多いのです。
Windows上の市販のデータ変換ソフトなどを使用して、NECのオフコンのフロッピーディスクのデータを読み書きするには、俗に3モード・ドライブなどと呼ばれるフロッピーディスク装置を使う必要があります。
ちなみにExpress5800/600シリーズに標準搭載されているフロッピーディスク装置も3モードでしたが、最近は従来のフロッピーディスクを読み書きできない2モードの装置になりつつあります。このため、フロッピーディスクに保存するフォーマットも従来のIBMフォーマット形式と呼ばれるものからA-VX01形式と呼ばれる新しい形式のものに変わっています。

フロッピーディスクのフォーマット形式

NECのオフコンで使われるフロッピーディスクのフォーマット形式は、一般にIBM標準フォーマット形式とかIBMフォーマット形式などと呼ばれているものです。WindowsやMS-DOSなどで使用されているフォーマット形式とは違います。

Windowsのマイコンピュータやエクスプローラー等で、オフコン用として使用していたフロッピーディスクの中身を見ようとすると以下のような「ディスクはフォーマットされていません」という画面が表示されます。

フォーマットされていません画面

これは、オフコン用のフロッピーディスクのフォーマット形式をWindowsが認識できないために表示されているだけです。「あれ?フォーマットしてなかったかな?」などと考えて、うっかり「はい(Y)」を押してはいけません。必ず「いいえ(N)」を押しましょう。
一方、Windows用のフロッピーディスクをオフコンのアプリケーションやユーティリティで中身を見ようとすると、装置障害などのエラーメッセージが表示されてしまいます。

フロッピーディスク(ハードディスク等もそうですが)のフォーマットには、正確には物理フォーマットと論理フォーマットというものがあります。物理フォーマットとはフロッピーディスク上にどのようにデータを書きこむ場所を確保するか(どのようにフロッピーディスクの領域を区分して位置を示す情報を書き込むのか)ということを決めることです。少し難しく言うと物理フォーマットを行うということは、データを書き込む領域をトラックやセクタに分けることをいいます。一方、論理フォーマットとは、物理フォーマットで分けたそれぞれの領域のどこにファイル名を記録したり、データ(ファイル)本体を記録したりするか決めることです。つまり、システムの領域や、ディレクトリの領域、データの領域に分けることを言います。
オフコン用とWindows用のフロッピーディスクでは、これらのフォーマットが違うために、それぞれが互いのフロッピーディスクの中身を認識することができないのです。

わかりやすく例をあげると、フロッピーディスクのフォーマットを行うことは、物理フォーマットによって「本(データ/ファイル)」を格納するための「本棚」を作成し、論理フォーマットによって「目録」を作成することです。

例え話をします。
秘書のWindows君とA-VX君がそれぞれ(フロッピーディスクをフォーマットして)「本棚」と「目録」を作り、社長からの指示を待っています。Windows君は3段で横幅のある本棚を、A-VX君は6段の細長い本棚を作りました。

Windows君の本棚とA-VX君の本棚

ABCという名前のファイルをWindows用のフロッピーディスクに書き込む場合はこうなります。
社長は、Windows君にABCという名前の「本」を「本棚」にしまうように指示します。するとWindows君は、「本棚」の上から2段目の左から4番目に「本」をしまって、「目録」に”ABCという「本」は上から2段目の左から4番目”と書き込みます。
フロッピーディスクからABCというファイルを読み込む時は、
社長は、ABCという名前の「本」を持って来いと指示します。するとWindows君は、「目録」を見て、ABCという「本」のありかを探します。「目録」には、”ABCという「本」は上から2段目の左から4番目”と書いてあるわけですから、その場所から「本」を取り出して、社長に渡すわけです。
A-VX君に指示した時も基本的に同じです。

Windows君の活躍

Windows君もA-VX君も非常に頭が固いので、少しでも本棚の段数や横幅、目録の書き方が違うと、「できない、わからない」と言って仕事を放棄してしまいます。だから、Windows君にIBM標準フォーマットの「本棚」から「本」を持ってくるよう指示しても、できませんという返事が返ってくるだけです。
Windowsのフォーマット形式とIBM標準フォーマット形式は、いわばこの”本棚の段数や横幅、目録の書き方”が違うため、コンピュータは「わからない」と言って「ディスクはフォーマットされていません」という表示をするのです。

Windows君の仕事放棄

(あくまでも例え話なので、実際にWindowsのフォーマット形式が3段とかIBM標準フォーマット形式が6段とかいうものはありません。)

こんなくだらない絵はいらないので、A−VXで使っているフロッピーディスクのフォーマット形式について知りたいということならば、NECから提供されている「データ管理説明書」を見てください。この説明書を読んで、実際のフロッピーディスクの中身を見れば、だいたい構造がわかると思います。



※A−VX02ではフロッピーディスク装置は使えなくなりました。注意してください。